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カイコ遺伝子組換え技術による改変繭糸の応用

絹糸腺の繭糸タンパク質発現機能を操作することで、絹糸フィブロインを作らずセリシンだけでできた繭を作るカイコを創出した。セリシン繭から得られるセリシン水溶液を基にES細胞の培養素材の作製に成功した。また、セリシンをサイトカインの活性を保護しつつ放出するキャリアとして、生体外上皮モデル作成のための立体培養に利用できることもわかった。また、セリシンを作る機能を抑制し、絹糸フィブロイン成分を高濃度に含む繭も作り、このフィブロインを細胞の足場タンパク質として細胞培養技術に応用できることも見出した。さらに、セリシンと絹糸フィブロインを両方とも作らないように遺伝子操作したところ、繭を作らないカイコが得られ、このカイコ蛹をタンパク質生産用の個体として有効利用出来ることも見出した。