▼詳細
■研究の概要
空気や水など透明流体の速度分布を可視化計測するためには、流れに追従する小さな異物(トレーサ)の動きを捉える必要があります。しかし、液体と無数の粒子から構成される粒子懸濁液は、異物として粒子を含むため、連続相と分散相それぞれの速度を計測するためには、トレーサの動きと粒子の動きを正確に分離する必要があります。我々の研究では、不可逆的な光化学反応による蛍光退光現象を応用し、分子レベルのタグを空間中に設置しました。任意の場所と時間でタグを設置できるため、計測の要求に合わせてタグの設置をアレンジできます。計測対象に合わせて、タグを自在に操り、速度を可視化することで、複雑な流動現象の理解に繋がります。