■研究の概要
しっぽ、と言われれば皆さんはどんなものを想像されますか?ペットだったり、動物園の動物だったり、きっと皆さんの思い描くしっぽは十人十色でしょう。多くの生物は様々な形のしっぽを、多様に使っています。だから、しっぽの形を見ることで、生物の適応や進化を知ることができます。しかし、そんな我々には残念ながらしっぽがありません。不思議ですね。これこそが私の研究テーマです。失くしてしまったしっぽという存在が、我々はどのように「ひと」となったかを知る鍵だと私は考えています。「ひと」とはシンプルな言葉ですが、生物学的な種としての「ヒト」と人間性を備えた「人」という2つの意味を持っています。これら両方の成り立ちを知るには、生物の形態的多様性とその形成過程を知るための生物学的アプローチ、そして人間の認知の変遷を知るための人文学的アプローチの両方が必要です。生物学と人文学という異なる視点からしっぽを通して我々「ひと」の成り立ちを総合的に考える「しっぽ学(Shippology)」を発信しています。