▼詳細
■研究の概要
不具合を含みそうなソフトウェアモジュール(Fault-proneモジュール)の検出はソフトウェア工学における重要な課題の1つで、これまでにも多くの研究が行われてきました。それらの研究の多くはソフトウェアの複雑度を表した指標(メトリクス)を利用したモデルによる予測です。しかし、モデルの構築にはメトリクスの収集環境が必要となります。メトリクスの収集には意外と手間がかかるために、そもそものメトリクス収集が進まないという事態にもなり得ます。
そこで、本研究室ではソースコードさえ準備すれば簡単に利用可能なFault-proneモジュールの検出手法を提案します。この手法を私たちは「Fault-proneフィルタリング」と呼んでおり、迷惑メールフィルタで用いられるテキスト分類技術をソフトウェアのソースコードに適用することで、不具合のあるモジュールを発見する試みとなっています。本手法に必要なものはソースコードのみであり、全く事前の知識がない状態からでも開発プロジェクトに適用できるという特徴を持っています。