■研究の概要
近年、Lab-on-a-chipやmicro-Total-Analysis-Systemsと呼ばれる微細加工技術を活用した超小型分析機器の開発と実用化が進められています。これらの機器では、マイクロ流路に各種センサ、分取技術、液滴封入(カプセル化)技術、そのほか捕獲・操作・反応・刺激・抽出等の各種機能を実装することで、1細胞単位という高い分解能で細胞の特性評価と診断が可能となり、機器の測定精度が飛躍的に向上し測定時間も短縮できます。一方、このようなマイクロ流体デバイスとも呼ばれる技術では、各機能要素の高度化・高感度化に伴い、流路における粒子・細胞の位置決め・同期精度が機器の性能と信頼度を決める重要な要素となります。本研究では時間と空間の両方に対して周期的に力を粒子や細胞に作用することで流れにおける粒子を等間隔に整列し、その速度を制御できる技術を開発しました。これを液滴封入(カプセル化)技術に実装することで、収率100%の性能を実現しました。