▼詳細
■研究の概要
高分子や両親媒性分子などのソフトマターは、構造制御の工夫により多種多様な物性を発現する新規材料として期待される物質です。高度な機能を有する高分子を効率的に開発するには、その機能発現を可能にする高次構造を制御することが必要です。そのため、高分子構造形成機構の解明と、それを応用した高次構造制御法の開発は非常に重要な課題です。また、両親媒性分子の自己会合機構の微視的理解は学術的に意義が大きいだけでなく、量子ドットの生体適合化や脂質二分子膜ベシクルによる新規ドラッグ・デリバリー・システムの構築など、応用技術的意義も大きいと考えられます。
私たちは、ソフトマター系における構造形成機構を分子レベルで解明し新規材料の創出に寄与するため、高分子や両親媒性分子の分子シミュレーション研究に取り組んでいます。また、ソフトマター系における構造形成機構の解明を通して、様々な系に普遍的に存在する非線形法則を探求するという基礎科学研究も行っています。