■研究の概要
遺伝子組換え大腸菌を用いるタンパク生産系はバイオテクノロジー分野で幅広く用いられています。しかしながら大腸菌を宿主として用いる場合、回分培養など従来の培養方法では菌体濃度が低く生産性が低いことに加え、発現したタンパク質が菌体外には分泌されず、細胞内で不溶化し封入体を形成してしまうため、リフォールディングなどの操作が必要で生産コストの増大を招いていました。我々はこれまで蓄積してきた高度な流加培養技術と独自の発現系/分泌シグナルの組み合わせを駆使して、大腸菌の安定した高密度培養を実現し、活性型タンパク質を数g/Lのレベルで菌体外に分泌する技術を開発しました。