■研究の概要
地球温暖化や資源枯渇を背景に、各種の物質生産を化石燃料に依存した化学プロセスから、農産廃棄物などの再生可能資源(バイオマス)を原料とした環境調和型バイオプロセスに代替する研究が活発化しています。我々はこれまで蓄積してきた微生物機能を用いるバイオリアクター技術を駆使し、様々な未利用バイオマスから付加価値の高い有用物質を生産するバイオリファイナリー研究を進めています。
特に、農産廃棄物であるトウモロコシの芯のようなリグノセルロース系バイオマスを原料として、バイオマス中のセルロース・ヘミセルロース成分を加水分解した後、各種のバイオリアクターにより、キシリトール、アスタキサンチン、D/L-乳酸などの高付加価値物質を効率的に生産することに成功しています。炭酸ガスから藻類を用いて光合成により直接化学物質を生産する第3世代のバイオリファイナリーも新しい研究テーマとして取り組んでいます。