▼詳細
■研究の概要
シリカモノリスは、相分離(物質が異なる領域に分離する現象。通常、多孔質などの不均質な材料構造を生じる。)を伴うゾル―ゲル法(液相から出発する材料合成法。特に無機材料・セラミックスにおいて、革新的なプロセス。)によって調製される一体型の素材で、微視的には三次元網目構造を取ります。調製条件を厳密に管理することで、μmサイズのマクロ孔とnmサイズのメソ孔を独立に調整可能です。この素材は多孔性に基づく大きな表面積と、高い液体の浸透率による高効率物質移動を可能にしており、現在HPLCのカラム担体として、従来の分析系の10倍の分析速度および分離性能を実現しています。シリカモノリスは有機合成反応や生化学反応の担体および触媒担体としても望ましい性質を兼ね備えていると考えられるので、この方面の応用も検討中です。シリカモノリスの合成から表面修飾による機能化、性能評価まで一貫して行っております。