▼詳細
■研究の概要
金属は、熱や電気を通すだけでなく、化学反応を促進させる作用(触媒効果)も持ち、現代の科学と産業には欠かすことのできない極めて重要な材料の1つです。しかし、金属は固体です。そのため、有機化合物と比べると、大型の装置群や高温高真空を必要とし、遙かに加工しにくい欠点があります。本研究では、巨視的な大きさの金属には見られない、ナノスケールの金属に独自の性質を発見し、それを応用することによって、室温で金属を溶かす技術を開発しました。この技術を用いると、金属をあたかも普通の有機化合物と同じように、溶媒を用いて、簡単に加工することができます。私たちが提案する方法は、既存の有機材料や加工技術との相性も良く、特別な前処理も必要としないので、幅広い分野への波及を見込んでいます。