▼詳細
■研究の概要
X線CTは被写体の内部を含む3次元画像を得る非破壊検査方法の一つです。近年、X線CTの空間分解能の向上は目覚ましく、顕微鏡の一種として使える程度になりました。従来、高分子試料はX線に対して透明で、X線CTには向かないと考えられていましたが、我々は高分子試料に最適な高コントラストX線CTの開発に成功しました。染色等の前処理を必要とせず、3ミクロンの空間分解能を達成しています。
大変簡便な測定で、固体試料であれば、1時間以内に3次元画像が得られます。具体的には、観察に適するように試料を切り出し、測定ホルダにマウントするまで10分以内、撮影に30分、再構成処理に10分程度というスケジュールになります。