▼詳細
■研究の概要
超音波は空気中を340メートル毎秒で、水中ではやや速く1500メートル毎秒で伝わります。物質の音速は、その硬さ、粘性、密度に依存してそれぞれ異なるので、有効数字6桁の精密な音速測定により物質の純度や弾性、粘性等の情報を得ることができます。1メートル伝搬すると超音波がどの程度減少するかを減衰率と呼びます。これも音速に加えて豊富な情報を有する重要な音響物性です。超音波が障害物に直面したときに、ある程度透過し、ある程度反射します。この反射率から物質の密度が得られますが、我々は最近、音速、減衰率、密度を同時に計測する手法を考案し、これより弾性率や粘度を、化学反応・構造変化を伴うサンプルについても解析可能にしました。