京都工芸繊維大学 産学公連携推進センター

■研究の概要

　よこ編みスペーサーファブリックは、ベースとなる２層の間によこ糸を挿入して編み上げる3層構造（3D）の編み布です。この独自な構造により、衝撃に対するエネルギー吸収が高く、緩衝材としても使用できます。また現在は、靴、ブラジャー、マットレス、カーシート、創傷包帯、医療用パッドなど多様な用途に展開されています。したがって、用途によって要求される性能も異なります。本研究では、多様な用途展開を可能にする新しい技術を布の性能評価とあわせて探究しています。たとえば、糸を横編みスペーサファブリックの編成に挿入するインレイ技術があります。インレイの糸の種類や編み密度を様々に変えることで、新規な横編みスペーサーファブリックの作製が可能となります。これは、スペーサーファブリックの新しい応用に役立つ可能性を持っています。

Spacer fabric is a three-dimensional (3D) knitted fabric composed of two outer fabric layers that are connected by a layer of spacer yarns. The unique structure of spacer fabric facilitates good energy absorption so that this type of fabric can be used as a cushioning material. It is commonly applied as shoes, bras, mattress, car seats, wound dressings and medical padding. To suit different end uses, different thickness and fabric properties are needed. This study aims find new methods to change the properties of traditional 3D spacer fabrics. Inlaid knitting technique is integrated into the knitting of weft knitted spacer fabric to apply additional yarns or materials into the structure so as to change the fabric properties. The outcomes could help to widen the scope of the applications of spacer fabric for different end-uses.

■研究の概要

　たとえば、パッケージデザイン。パッケージは外装でありつつその中身や全体の価値を伝えています。つまり、パッケージデザイン開発は、商品そのものを開発することと重なってくるのです。当研究室ではビジュアル・コミュニケーションの視点から、モノづくりやその内容の伝え方、表現の仕方を研究し、おしすすめています。その世界は、従来のグラフィックスの枠にとどまらず、パッケージデザインや新商品開発はもちろんのこと、ブランド構築やコーポレート・アイデンティティ構築へと広がってゆきます。

■研究の概要

　デザインは、人間がより良く暮らし、より良く生きる環境を作るための行為です。すなわち、身体的・精神的・社会的に良好な状態を実現することを目指す活動であるといえます。超高齢社会、少子化、人口減少など日本を取り巻く環境は今後ますます厳しい状況となることが予測される中で、さまざまな情報をインフォメーション・グラフィックを駆使して視覚化し、地域の人々にわかりやすく発信することを目指しています。

■研究の概要

【京都の伝統工芸工房との連携による商品開発】
京都にはすぐれた技術を受け継いで発展して来た素晴らしい伝統工芸が多数存在しています。そしてどの工房でも単に古いものだけを繰り返し作るのではなく、常に新しい試みをおこないながら発展して来ました。
当研究室では、今という時代に則した商品の研究開発を工房の方々と一緒に進めています。

■研究の概要

　生命に重要なタンパク質や病気に関係するタンパク質の立体構造を決定し、タンパク質の機能と構造の関係を明らかにします。また、構造に基づいて阻害剤を設計し、薬を開発するために必要なリード化合物の発見を目指しています。

■タンパク質の例
・ シャーガス病治療薬のターゲット
　　アスパラギン酸トランスカルバモイラーゼ
　　ジヒドロオロト酸脱水素酵素
　　ジヒドロオロターゼ　等　　
・ アフリカ睡眠病治療薬のターゲット
　　シアン耐性酸化酵素、グリセロールキナーゼ 等
・ その他
　　ヌクレオシド三リン酸加水分解酵素
　　メチオニンγリアーゼ、フマル酸還元酵素 等

■研究の概要

　新製品の開発、新技術の開発など、様々なクリエイティブなプロジェクトを便利に快適に進めるためには、ピッタリとフィットしたスペースと仕掛けが欠かせません。
　従来の情報伝達型の会議室や画一的な執務室ではなく、複数の人たちがインタラクティブにプロジェクトを遂行するコラボレイティブなワークスタイルに最適なスペースづくりをお手伝いします。

■研究の概要

　新しい技術や製品を生み出すための異業種間のコラボレーションに関心が集まっています。地理的・時間的に分散した専門家たちが情報通信技術を活用しながら、インタラクティブに協働するためのリアル／バーチャルな環境づくりをお手伝いします。
　多くの専門家の能力を引き出して、リアルスペース（遠隔コラボレーションルーム）／バーチャルスペース（Webシステム）上で結合し知的な価値を創りだすための環境を研究・開発しています。

■研究の概要

■商品デザインの開発
家具を中心としたインテリアプロダクトメーカーとの新製品の共同開発
■住、商業空間の提案
住空間のインテリアコーディネートや、デパート等商業施設の店舗デザイン提案
■デザインの模倣規制についての研究
模倣規制に関わる法律や判例に基づき、コピー製品市場の動向を分析する
■デンマーク家具デザインの研究
デンマークの家具業界が抱えている問題を調査・分析することにより、デンマーク家具デザインの今後の方向性を考察する

■研究の概要

　Needs to Design
　製品がユーザに提供できる質は、明白に意識され、認識されている問題の解決だけではありません。
　その製品がユーザの心の琴線に触れるためには、ユーザの生活環境、時間的文脈を理解すること、そして、意識下に隠れたニーズを発見し、製品の核としてデザインすることです。
　櫛研究室では、ニーズ発見とそれに引き続く初期段階でのアイデア共有のための手法を研究しています。そして、開発初期段階からの実践的プロセスをサポートします。

■研究の概要

＜目的＞
　滋賀県内で近年問題となっている猪・鹿などの有害獣やブラックバスなどの外来魚を発酵調味料「醤 ひしお」にすることによって高付加価値化します。また、各種コンテストや大学ブランド等を活用して飲食産業を中心とした地域活性化を目指します。
＜方法＞
　猪や鹿肉の精肉部分以外（屑肉や内蔵）およびブラックバスなどの外来魚を麹菌や酵母、乳酸菌などによって発酵させ調味料を作ります。味の調整に
　はハーブやスパイスなどを用いることも可能です。
　料理のタレやだし醤油として利用するだけでなく、「食べるラー油」「柚胡椒」のようにラーメンや餃子、焼き飯などの様々な料理への活用も十分可能だと期待されます。
＜期待される利点＞
　・害獣肉の有効活用 とくに内蔵や屑肉などの大量利用が期待されます。
　・希少性(肉醤は珍しい)による話題性
　・調味料の持つ可能性（幅広い活用法 さまざまな料理への利用が可能です）
　・地元醤油業者や飲食業など多業種へ波及効果
　・マスコミへの露出・話題性・街おこし（B1グランプリなどのコンテストや大学ブランドなども活用することが可能です）
＜課題点＞
　・確保できる肉・魚の量、狩猟時期の限定性
　・時間（発酵に数ヶ月～一年が必要）
＜京都工芸繊維大学の活用＞
　・仕込み作業支援 (バイオ系学生)
　・容器・ラベルデザイン (デザイン系学生)
　・大学ブランドフェスティバル等への参加
　・機能性成分の解析等

https://www.liaison.kit.ac.jp/liaison/db/c05/